温熱環境計測システムM-Logger
建築の室内温熱環境を計測するために開発されたM-Loggerシステムのサポートサイトです。以下の特徴を持ちます。
- 60×40×20 mmの小型な外形
- 熱的快適性を評価するために必要な乾球温度、相対湿度、グローブ温度、微風速が計測できる
- 熱的快適性指標(PMV, PPD, SET*)をリアルタイムで演算して表示できる
- 残業状況やペリメータへの日射入射の状況を推測するための照度が計測できる
- コンセント接続せずに単3電池×2本で動く
- 数週間の連続測定ができる(微風速計測無の場合には1ヶ月超)
- 1台あたりの約7,000円で製造できる
- 無線でデータが収集できる
- スマートフォンとPCのどちらからでも操作できる
- PCと連携して遠隔監視ができる
- 仕様書や技術資料がすべて無償で公開されている(オープンソース ハードウェア)
使用者向け情報
- 購入方法
Amazonで販売しています。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0C7GJ7KW5
- 組み立て方
パッケージを開封し、部品をどのように組み立てるのかについての解説です。
- スマートフォンから操作する
iPhoneまたはAndroidでM-Loggerを操作し、計測値を表示・保存する方法の解説です。
- PCから操作する
PC端末から複数台のM-Loggerをまとめて操作し、計測値を表示・保存することができます。
詳細は解説書の第4章を確認ください。
開発者向け情報
- Gitリポジトリ
M-Loggerはオープンソースハードウェアのため、製作に必要となる以下の情報をGitHubで公開しています。
- M-Loggerの基板設計データ(EAGLE)
- 基板の部品表BOM(Bill Of Material)
- M-Loggerのマイコンに書き込むプログラムのプロジェクトファイル(Microchip Studio for AVR)
- ケース製造のための3Dモデルデータ(Rhinoceros)
- スマートフォンからの操作ソフトウェアのプロジェクトファイル(Visual Studio)
- PCからの操作ソフトウェアのプロジェクトファイル(Visual Studio)
- 関連論文
計測器の風速計測の原理や誤差、電池による連続稼働時間などについて、日本建築学会の技術報告で報告しています。
- 通信仕様
予め定められたコマンドを文字列として送受信することでM-Loggerを無線で操作することができます。
このコマンドの仕様は解説書の第6章を確認ください。
その他
- 製品外観
- 実測結果の可視化例
床吹出空調の実験室に85台の計測器を設置して、3秒間隔で熱環境を空間的に把握した例です。
ただし、球の大きさは風速、色は乾球温度を表しています。
床から冷気が吹き出され、天井中央の吸込口から吸い込まれる様子が捉えられています。